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幽霊が出た?旭川サイクリングロード

旭川にあるサイクリングロードを知っていますか?

 

正式名称は近文神居古潭自転車道路。

旭川市の旭西橋から深川市の神納橋をつなぐ約20㎞のサイクリングロードです。

いま現在はおそらく通行止めになっていると思いますが、

子供のころ私は割と近くに住んでいたことや、学校の行事でサイクリングロードでのサイクリング遠足?学習?など良く利用していました。

 

今から30年近く前は全区間開通していて、往復するのに半日はかかる冒険です。

すぐ横を石狩川が流れていて、大自然いっぱいの場所でした。

石狩川にはたくさんのメダカがすぐに手の届く所を泳いでいたり、

目視できる範囲に、キタキツネ、リス、タヌキもいます。

さすがに熊には出会ったことはないですが、少し山奥に入れば熊にも

遭遇したかもしれません。

 

そんなある日に夏の出来事です。

 お友達のT君が原付の免許を取得した記念に、もう一人に友達の

H君と私で、サイクリングロードにお散歩することに。

T君はスクーターで

H君と私はまだ16歳の誕生日が来ていなく免許を取れないので

自転車で。

夏休みの深夜2時位出発です。

 

外灯はなく、灯かりは原付スクーターのヘットライトだけです。

T君がまん中で、両サイドで2人がT君の肩につかまり、

スクーターの動力で前に進んでいきました。

 

30分位進んだあたりで前方に何かが光る?

動くようなものが見えます!!

距離にして500m先くらいに

T君がスクーターのアクセルを緩めます。

お互いに顔を見合わせ、何とも言えない澄んだ空気が流れ

3人とも言葉は出ませんが、

あれは何だ????

 

T君がブレーキを掛けてスクーターを止めます。

「戻る?」

 「何か見たくない?」

「戻ろう?」

「戻るとさ、背を向けるの怖くない?」

3人で緊急会議です。

 

工事とかの看板の反射板でない?

とか、言ってる間にも少しこっちに近ずいている感じがします

「こっちは止まってるのに近ずいてくるね」

「向かって来てるってこと?」

こんな会話をしていると、あたりは

真夏の午前3時頃です、夜明けが近づいてきてます。

 

動いている物体の色はシルバーで、

人の様な感じにも見えます。

 

逃げるか、留まるかの決断をしなければなりません。

 

話し合いの結果は、留まる!

もし背を向けて引き返したら、

シルバーの物体がスピードを上げて

追いかけてくる!かも?

それならば、3人で立ち向かおう!

という結論に。

 

エンジンを切って、覚悟を決めて待ち構えました。

すると何かの音が聞こえてきます。

 

その音は、お経のような音です?

さらにこっちに近づいてきます。

人の様な形をしていますが、

顔が無いのです。

走っている様にみえるのですが、

顔もシルバーです。

 

男3人はちょっとしたパニックです。

 

距離にして200mくらいになると、

走っている人だと確信しましたが、

顔はなく、シルバーなんです。

 

お経の様な音と共にさらに近づいてきます。

 

内心はもう終わったと思いました。

見てはいけない物を見たと!

 

サイクリングロードは自転車専用なので

スクーターで走ったことで

バチが当たったんだと?!

 

100m!

 

50m!

 

30m!

 

10m!

 

んぅ???

 

見えたのは、全身シルバーのウインドブレーカーを着た、60歳位の

オッサンが後ろ向きで走っている姿です。

顔がシルバーだったのも、ウインドブレーカー付属の帽子をかぶっていたから、

その後頭部だったのです。

 

お経だと思っていた音も、オッサンが持っていたAMラジオの音でした。

 

後ろ向きで走っていたせいか、オッサンも私達の存在に気が付いてなくて、

出会い頭に「うわぁ」と声を上げました。

その後に、自分達が何故ここに居るかを

説明し、逆に何故おじさんがこんな時間にランニングしているの?かを聞きました。

おじさんは定年退職して(昔は定年が早かった)暇になり、毎朝サイクリングロードをランニングしていたそうですが、

最初は5時とかだったのが、だんだん早起きになり、今では1時から2時には目が覚めると言っていました。

なんで後ろ向きに走ってるかは

往路は前向きで、復路は後ろ向きに走ってると、何だか使う筋肉が違うから、

往復で向きを変えていると言ってました。

ラジオはさすがにオッサンでも夜道が怖いらしく、気を紛らす為だとか。

 

帰り道はもう夜が明けていました。

なんか損をしたのか、徳をしたのかわからない複雑な気持ちで帰宅したのを覚えています。

 

 

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